TOEICの品詞問題|4つの基礎を覚えてスコアアップ【900点が解説】

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TOEICスコアを伸ばすうえで、「品詞の理解」は避けて通れません。

リスニングPart3&4では、名詞と動詞の区別がつくだけで、選択肢をぐっと絞り込めますし、Part5の品詞問題は毎回5~7問出題されます。

Part5だけで、約30スコア相当だね。

この記事では、TOEICによく出る品詞問題のパターンや、文脈での見分け方、初心者がつまずきやすいポイントを例文付きで解説します。

品詞が見抜けるようになると、英文中で「見るべきポイント」が自然と絞れて、理解もスピードもアップします

TOEICリスニング満点 自己紹介 aki(漢)
目次

品詞は基礎の英文法|知っているだけでTOEICスコアが安定する

あなたは英語の単語を覚える際、その品詞もセットで覚えているでしょうか?

もしも品詞と一緒に覚えていないなら、TOEICにおいてもったいないです。

英単語の暗記方法はそれぞれ自分に合った方法があると思います。

英文を組み立てる時や英文を読む時、品詞を意識するのは非常に重要。

「この単語は名詞だからここにくるのはこの品詞かこの品詞だ。」と考えながら英文を読み書きすると初心者は特に慣れが早く、英文法の理解も深まり易いです。

品詞を意識すると、英語の理解が早くなり、TOEICスコア全体の安定につながる。

英語学習で最低限おさえておきたい4つの品詞

TOEIC文法シリーズ-品詞-4つの品詞-min

TOEICで必ず覚えておきたい品詞は4種類あります。

「名詞 noun」「動詞 verb」「形容詞 adjective」「副詞 adverb」

これら4つの品詞の用法を理解することで、英語の勉強が効率良く行えるようになります。

簡単に見分けるコツがあるので、後半で解説します。

品詞って何?|まずは意味の違いを感じてみよう

品詞は英文において、どんな働きをするのでしょう?

まずはそれぞれの単語が何の品詞なのかは考えずに、2つの例文を日本語に訳してみてください。

例1:The rose is a beautiful flower.

例2:The rose grows beautifully.


訳せましたか?次に訳した日本語の2つを比べてみてください。ほとんど同じ意味をもつ2つの英語ですが、言い回しが違いますね。

例1:The rose is a beautiful flower.
バラは美しい花だ。

例2:The rose grows beautifully.
バラは美しく育つ。

もうお気づきでしょうか?

一番の違いは「美」という部分の用法。
例文1ではバラは「美しい花」と表現されているのに対し、例文2では「美しく育つ」と表現されています。

「beautiful(美しい)」は形容詞。例文では「flower」という名詞を修飾している。
「beautifully(美しく)」は副詞。例文では「grow」という動詞を修飾している。

このように、形容詞は名詞を修飾し、副詞は動詞や形容詞、文全体などを修飾する。
意味が似ていても、文の構造と品詞の働きはまったく違うのです。

なるほど!

実はこの説明で品詞の説明はほとんど終わりなんです。英語の品詞においては形容詞と副詞の使い方の違いが特に難しいと感じる人が多いです。

形容詞と副詞の違いがもっとも重要。

名詞と動詞は比較的自然に覚えられるが、形容詞と副詞の違いは、意識して学ばないと区別しにくい。

練習問題1

()内の単語を正しく並べ替えて英文を完成させよう。各品詞が文のどこに置かれるのかをよく考えよう。

・(sky / the / blue / is).
→ The sky is blue.
・(shirt / this / red / mine / looks).
→ _________________________________
・(in / lives / /small / a / town / she).
→ ____________________________________
・(particularly / is / dog / the / white / small).
→ _____________________________________________
・(hard / usually / after dinner / study / I).
→ _________________________________________

解答はこちら

難しいと感じたらまずは以下の各品詞の説明を読んで再度考えてみよう。
それでもわからなかった場合のみ解答を見よう。

それぞれの品詞の特徴を知って英語レベルをアップ!

TOEIC文法シリーズ-品詞-品詞の特徴-min

それでは、品詞の理解を更に深めるため、各品詞の特徴を解説していきます。

名詞 (noun)|主語や目的語になりやすい

名詞は英語の中で最も基本的な品詞で、役割もシンプルです。
人・物・場所・概念の名前を表す単語が名詞にあたります。

rose, dog, student, Tokyo Skytree や人の名前,地名などの固有名詞が名詞に分類されます。

英文中で、名詞は主語や目的語として使われる。

また「単数」か「複数」かでそれぞれ形が違うのが名詞の特徴。
※ちなみに this や that は代名詞に分類される名詞の一種。
例:

単数形複数形
dogdogs
ballballs
mousemice
sheepsheep
※thisthese
※thatthose

名詞の見破り方4つのポイント|初心者でもすぐ使える!

英文を読んでいて、「これ名詞かな?」と迷ったときは、次の4つのポイントを見ると判断しやすいです。


① 語尾に注目

名詞には特徴的な語尾がつくことが多いです。TOEICでもよく出ます。

  • -tion / -sion(例:information, decision)
  • -ment(例:agreement)
  • -ness(例:happiness)
  • -ity / -ty(例:responsibility, honesty)
  • -er / -or(例:teacher, actor)

語尾を見るだけで、かなりの確率で名詞とわかります。


② 前に「a / the」や「my / your」がある

名詞は、冠詞や所有格とセットで使われやすいです。

例:

  • a decision
  • the project
  • my idea

③ 前置詞の後ろにある

「to / for / about / with」などの前置詞の直後にある単語も、名詞であることが多いです。

例:

  • for success
  • with confidence

④ 意味が「モノ・こと・人」

動作や状態じゃなく、「物や人の名前っぽい意味」なら名詞の可能性が高いです。

特に、単語が大文字から始まってたら、人の名前や、会社の名前だね。

例:Chelsea Lee(人名)、Eirdorff(会社名)


以上の4つを押さえておけば、文の中で名詞を見抜く力が一気に上がります。

Part5でも、空欄に入れる品詞がすぐわかるようになりますよ。

動詞 (verb)|時制に派生する重要品詞

動詞は、「〜する」「〜である」といった動きや状態を表す品詞です。
たとえば “run”(走る)や “eat”(食べる)は動詞に分類されます。

また is や are のように「~という状態である」という意味の単語(be動詞とも言われる)も動詞に分類されます。

英語の文には必ず主語と動詞が含まれます。
また動詞は主語によって形が変わるのが特徴です。

英語の文中では主語が単数形なら単数動詞を、主語が複数形なら複数動詞を使う。

例えば主語が、”He”(彼)なら単数、”They”(彼ら)だったら複数だね。

例:

原型単数動詞形複数動詞形
beam, isare
dodoesdo
studystudiesstudy

単数、複数それぞれの用法の例
・The dog is nice.
・Dogs are nice.

動詞はさらに、過去形や未来形、など”時制”に派生するから、別で勉強することになるね。

形容詞 (adjective)|名詞を修飾する

形容詞は、名詞を説明する品詞です。日本語では「〜な」「〜しい」にあたります。
通常、名詞の前に置かれてその性質を説明します。

また、You look beautiful. のように動詞の後に置いて補語になることもあります。

例:

・beautiful
・tall
・interesting
・Japanese

※英語にはJapaneseのように名詞としても形容詞としても使える、複数の品詞を持つ英単語がたくさんあるので注意しよう。

形容詞の見破り方

よくある形容詞の語尾は以下の通り:

  • -ful(例:helpful, careful)
  • -ive(例:active, creative)
  • -al(例:personal, professional)
  • -ous(例:dangerous, famous)
  • -able / -ible(例:available, possible)

このあたりの語尾がついていたら、形容詞である可能性が高いです。

副詞 (adverb)|TOEICにおいて1番重要で、自由度の高い品詞

副詞は、動詞・形容詞・副詞・文全体を修飾する品詞です。
「〜に」「〜く」と訳されることが多く、意味や程度、頻度、様子を詳しく伝えます。

副詞は、位置の自由度が高く、文のいろいろな場所に置かれます。

TOEICの文章では、いろんな場所に置かれるから、判別できるようになると速く解けるようになるよ。

また、語尾が “-ly” で終わる単語は多くの場合、副詞です。

例:

  • beautifully(美しく)
  • usually(いつも)
  • frequently(頻繁に)
  • slowly(遅く)
  • very(とても)

副詞は動詞の前や文頭、文末、いろいろな位置に置くことができ、英文をより詳細に表現するために使われる制約の少ない品詞です

試しに英文にどんどん副詞を付け足して遊んでみるね。

例:

  • He works.
  • He works slowly.(遅く)
  • He works very slowly.(とても遅く)
  • Annoyingly, he works very slowly.(腹立たしいことに、とても遅く)

↑heとworks 以外全て副詞。

副詞を付け足すごとに、どんどん細かい意味を持つようになってるね。

この例を参考に自分で文を作り、実際に副詞を足していってみよう。

まずは主語を I とすると作りやすいです。

TOEICPart5において、非常に使える副詞の判断材料

TOEICPart5では、副詞に注目した問題が多く出題されます。

見るべき重要なポイントは、『その単語がなくても文章として成立するかどうか?』です。

She quickly finished the report.
(彼女は素早く報告書を終えた)

ここで「quickly」を抜いても、

She finished the report.
(彼女は報告書を終えた)

このように、文としては成立します。

つまり、She ___ finished the report. という穴埋め問題があった場合、選択肢に入るのは副詞だと判断できます。

副詞はあくまで動詞や形容詞を補足する役割なので、基本的に「なくても文が崩れない」ものです。

TOEICではこの特性を使って、文法的な正しさを見極める問題がよく出されます。

リスニングPart3&4で品詞が効く瞬間|選択肢の「動詞」と「名詞」に注目せよ!

TOEICのリスニングPart3&4では、「会話の内容がなんとなくわかっても、選択肢を見て迷う」という人が多いです。
ですが、選択肢の品詞に注目するだけで、正解が見抜きやすくなります。

意外と気づいてない人が多いですが。

すっごい重要なんですよ。

実際に、私の自作の例題を見てみましょう。

会話文:

W: Hi, I’d like to return this pair of hiking boots. They’re too tight, and I’d like to exchange them for a larger size, if possible.

M: No problem. Do you have your receipt with you?

W: Yes, here it is. I bought them just last week.

M: Great! We can do the exchange for the larger size right now. Let me just check our inventory to make sure we have your size in stock.

W: Thanks! While I’m here, I also need a new water bottle. Do you have any in stock?

Question 4: What does the woman want to do?
A) Request a refund for an item
B) Exchange an item for a different size
C) Purchase a new item at a discount
D) Ask for a product recommendation

ここで見るべきポイントは、選択肢にある キーワードの名詞・動詞です。

Aは「refund(返金)」という名詞が目立つ

Bは「exchange(交換する)」という動詞が軸

Cは「discount(割引)」という名詞

Dは「recommendation(提案)」という名詞

会話の中で女性は「They’re too tight」「exchange them for a larger size」と動作(exchange)にフォーカスしています。
つまり、「返金(refund)」や「提案(recommendation)」という内容よりも、何をするかという動詞に注目すれば正解はBと絞れます。

number5: What does the man ask the woman for?
A) Her name
B) Her e-mail address
C) Her receipt
D) Her phone number

選択肢:name / email address / receipt / phone number(すべて名詞)

このタイプの設問では、何を求めているか=名詞の聞き取りです。
「Do you have your receipt with you?」というやりとりが聞こえれば、即答できます。

number6: What service does the man offer?
A) To hold the woman’s item until she decides
B) To check the inventory for the woman’s size
C) To reserve an item for a future purchase
D) To provide a delivery option for the item

動詞と名詞だけに注目すると…

A) hold, item
B) check, inventory
C) reserve, item
D) provide, delivery option

「Let me check our inventory」という発言があったので、check the inventory が聞こえた瞬間に B と特定できます。

選択肢Bだけが、動詞と名詞の組み合わせが、会話とガッチリ合っていますね。

Part3&4、品詞の重要性をまとめると

Part3&4では、「名詞と動詞」の聞き取りだけで解ける問題がほとんどです。

選択肢の、動詞と名詞だけに注目するだけで、聞き取るべき場所が明確になり、迷いが減ります。

聞きながら考えないといけないPart3&4では、こういう『情報の絞り』がめちゃ重要なんだ。

まとめ|品詞の知識があれば、TOEIC攻略の半分は終わる!必ずマスターしよう

今回は、英語学習において特に重要な4つの品詞。

名詞・動詞・形容詞・副詞について解説しました。

細かく見れば、冠詞・前置詞・不定詞・助動詞など、英文を構成する品詞は他にもたくさんあります。

ですが、単語を覚えるときに必ず書き添えるべき品詞は、まずこの4つが基本です。

この4つの働きが理解できると、文構造がすっきり見えるようになり、TOEICの正答率も確実に上がります。

特にリスニングPart3&4では、選択肢の名詞・動詞に注目するだけで正解が絞れる問題も多く、聞くポイントの優先順位が明確になります。

▶ Part3・4をもっと効率よく解きたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
TOEICリスニングPart3・4を解くコツと設問パターンまとめ

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一方で、Part5では文法と語彙の正確な知識が求められるため、品詞の見分けに慣れるための反復練習が必要です。

▶品詞問題をたくさん解いて慣れたい方には、こちらの教材がおすすめです。
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リスニングでも文法でも、「品詞が見える」ようになると、英語の理解がグッと深まります。
まずは、読むとき・聞くときに、「これは名詞?動詞?」と意識するところから始めてみましょう。

練習問題の解答

練習問題1の解答

・(sky / the / blue / is).
→ The sky is blue.
・(shirt / this / red / mine / looks).
→ This red shirt looks mine.
・(in / lives / /small / a / town / she).
→ She lives in a small town.
・(particularly / is / dog / the / white / small).
→ The white dog is particularly small. (particularly は文頭、文末に置いても正解。)
・(hard / usually / after dinner / study / I).
→ I usually study hard after dinner. (usually は文頭、文末に置いても正解。)

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